電話、鳴らず

”採用なら2日後に連絡を入れます。”

 

そう言われて、

 

約30分の面接を終えたよ。

 

・・・・

 

・・・・

 

 

感触が良くてね、

 

期待していました。

 

毎日入れると言ったら相手の反応も良かったしね。

 

職場環境も申し分なし。

 

ただ、

 

短時間という条件は付けたけど、

 

これは募集要項にも可とあったので問題なしと判じたよ。

 

・・・・

 

 

だが、しかし、

 

それでも結局ね、

 

 

電話は鳴らなかったよ。

 

1日中待っていたのに、

 

神社にも祈りに行ったのにね。

 

 

また不採用だよ。

 

アルバイトでさえ、

 

要らない人間と言われたよ・・・・。

 

・・・・

 

この1ヶ月で三件。

 

スーパー、倉庫、倉庫。

 

全て落ちたよ。

 

・・・・・

 

・・・・・

 

これはね、

 

どう理解すれば良いのか。

 

人手不足じゃなかったの。

 

そこまで要らないと言われると落ち込むよ。

 

誰からも必要とされてない、

 

凄く落ち込むよ。

 

 

もう嫌だよ・・・・、

 

誰か助けてよ。

 

・・・・

 

 

今後生きてゆけるだろうか。

 

じわじわとした恐怖が去らないよ・・・。

 

 

 

 

 

 

「東京千夜」        著者:石井光太

 

 

 

入れ墨はまだしも血を抜くってどうなん?

 

どう言う発想なのか。

 

おぞましくて鳥肌が立ったわ。

 

・・・・

 

ポニーに話には心が温かくなった。

 

まさにかすがい。

 

今更感染源を追求しても意味なし。

 

ポニーは逝っても思い出が二人を結びつけるやろうね。

 

大変な試練やけど、

 

二人ならきっと乗り越えられるよ。