俗に”タイトルは奪うもの、しかし、名人は選ばれるもの”
そんな言い回しがあるんよね。
うむ、
将棋の世界です。
将棋には8個のタイトルがあるんやけどね、
名人位だけは別格の存在。
棋士の実力のみでは就位は不可能と言われてきたんよ。
実力とは別に将棋の神様に愛されるというかね、
天が決めるというか、
まあ、
非合理ながらそんなことを言われています。
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名人にふさわしい実力を持ち、
名人になる寸前で負けた棋士がいたんよね。
99%勝利していた局面で、指し手の順番を間違えたんよ。
普段なら決してしない考えられないミスよ。
そんなミスがよりによって名人戦で出るんよね。
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間違って指した時、思わず立会人に叫んだんよね、
”詰んでるはずじゃないかー!!”ってね。
本人もよほどショックやったんやろうね。
むろん、対局中のこと、
立会人は沈黙を守るのみ。
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大内さんはこの大悪手で敗れたよ、
そしてその後、
二度と名人戦に挑戦することはかなわなかった・・・・・・。
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この不惑の底辺も失敗しているんよね。
しかもなぜか人生の節目でね、
周囲も、そして自分自身さえも上手くいくと思っていた場面でも失敗を重ねたよ・・・・・・。
まあね、
この半端な底辺と絶えず研鑽を積み、初代棋王の大内さんとは格も器も違うんやけどね。
しかしそれでもなんか、自分に投影していたんよね・・・・・。
ほぼ間違いなく手にしていた名人位を掴み損ねる。
いったいどういう気持ちやったやろう・・・・・・( 一一)
享年75
心よりご冥福をお祈りします<(_ _)>