30年ぶりの姉

姉にはまったく頭が上がらないよ。

 

母の入院の準備、

 

癌手術の付き添い、説明及び同意。

 

次の転院先を手配してリハビリ計画策定の交渉。

 

更に退院後を見据え介護施設の見学とね。

 

・・・・・・

 

母が病に伏してからは煩雑な手続きの全てを姉がしてくれている。

 

医療職として長年働いてきたお陰で経験のみならず人脈も豊富。

 

もう凄いとしか。

 

・・・・・・・

 

 

こっちは今後の生活の不安に震えるしか出来ないというのに。

 

30年もの間に想像を絶する差が出来たのね。

 

母も姉を頼り切っているしね。

 

自身は心配のみかけているよ。

 

傘寿の病人に励まされているようではね。

 

”かーちゃんは大丈夫だから、ちゃんと守ってあげるから・・・”

 

 

母に寿命をあげたいよ。

 

 

 

 

 

ジェンダークライム」         著者:天童荒太

 

 

どこか欠けた、

 

埋め合わせることの出来ない傷を持った人達の物語。

 

ジェンダーバイアスの考察が興味深い。

 

人間とはかくも無自覚なんやね。

 

そして犯罪というのはこれほど多くの人を悲しませるのかと思う。

 

 

作中では志波が受けた肉体的損傷に最も衝撃を受けた。

 

そしてそれを知った鞍岡の胸中・・・・。

 

面白く悲しい本だった。