猫の夢

母から弾んだ声で電話があったよ。

 

素晴らしい夢を見たらしい。

 

曰く、

 

多くの猫に囲まれてかしずかれていたと。

 

まるで猫のお殿様みたいな雰囲気だった。

 

満面の笑顔で機嫌も大層良かった、らしい。

 

 

素晴らしい夢だったと・・・・。

 

 

・・・・・

 

 

・・・・・

 

 

いや、

 

なんやろね、

 

母のこの性格。

 

 

全身麻酔の手術を受けて今なお入院中、

 

傘寿近い老体に鞭打ってリハビリを行う毎日。

 

 

・・・・・

 

 

なんでこんなに無邪気で明るくいられるのか。

 

過去は一切振り返らず、

 

絶えず未来を見据える考え方。

 

 

不思議で仕様が無いよ。

 

 

その息子は徹頭徹尾ネガティブ思考で、

 

過去に囚われ、

 

後悔と劣等感の塊だというのにね・・・。

 

 

 

ほんとに親子なのか?

 

 

両親の欠点だけを受け継いで生まれた気がする。

 

 

・・・・・

 

 

日経、もっと下がれ。

 

いっそ30,000円切ってしまえ。

 

 

 

 

 

「日本の貧困のリアル」     著者:石井光太

 

 

生活保護受給者としての負い目があるんよね。

 

それが卑屈な態度に表われる。

 

自分が惨めで誰とも交流しようとしない・・・。

 

 

・・・・

 

 

この隆司の胸中、

 

痛いほど分るよ。

 

 

自身もそうやね。

 

誰にも見られたくないよ。

 

存在自体知られたくない。

 

軽蔑されるべき対象やからさ。

 

情け無さ過ぎるからね。