今から17年前の本日、8月8日。
一人の棋士が世を去った。
順位戦最高位であるA級に所属したままの死である。
幼少の頃より難病に苦しめられながらも、
名人への飽くなき執念と不屈の闘志を持ち続けた棋士である。
”終盤は村山に聞け”と畏怖を以て評され、
”東の羽生・西の村山”と並び称された棋士であった。
トップ棋士でありながら私利私欲が極端に少なく、
稼いだ金銭の大半を慈善団体に寄付するような棋士でもあった。
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私が彼の存在を知ったのは僅か3年前のこと。
激しく自分の人生を後悔したことを覚えているんよね。
”なぜ、彼みたいに生きられなかったのか?”
自らの来し方を衷心より恥じたわ。
自己嫌悪に苛まれたんよ。
・・・・・・。
何と言うかね、
誰だって、自分に何かしら影響を与えた体験や人物や書物、
あるいは音楽や映画などがあると思うんよ。
良くも悪くもね。
私にとっては彼がそうなんよね。
ただね、
ほぼ同じ時代を生きていたというのに交わることは出来なんだ・・・・。
とても悔しいよ。
以前どこかで聞いたんよね、
”人は2度死ぬ、1度目は肉体が滅んだ時、2度目は誰の記憶からも消えた時。”
この言葉が真実かどうかは判らない。
しかし、
真実だとすれば、
私が生きている限りは彼も未だ死でないということになるんよね。
しかしね・・・・、
神様は才能のある人間を傍に置きたがるので困るね、うむ、うむ。
村山聖9段(死後追贈)・享年29
・・・・・・。
ちょうど今頃、天国へ旅立ったころなんよね。
意識不明の中、
棋譜を諳んじながらね・・・・・。
では、今から、
彼を偲んで飲もうとしようか。
肴は冷しゃぶです(*^_^*)